スマートフォンや携帯電話などのモバイル端末に配信されるモバイル広告。
インターネット広告とは異なりスマートフォンの独自性を活かせるため、年々需要は拡大していっています。
この記事では、モバイル広告の概要、需要が伸びている背景、そしてメリット・デメリットなどについてご紹介します。
目次
モバイル広告とは?
モバイル広告とは、スマートフォンアプリやWebサイトに表示されるバナーや動画など、スマートフォンや携帯電話向けに配信される広告です。
近年モバイル広告が伸長しており、株式会社電通による「2018年日本の広告費」の調査によると、企業のインターネット広告媒体費をデバイス別で見てみると、デスクトップ広告費は29.7%(4,298億円)となっているのに対し、モバイル広告費は全体の70.3%(1兆181億円)に上り、デスクトップ広費の約2.3倍になっています。
今後も拡大された市場は維持されると見込まれており、需要も増えていくと予想されます。
参照:「2018年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」
モバイル広告が伸びている背景
モバイル広告の市場が拡大している理由として、スマートフォン利用者の拡大とスマートフォン利用時間の増加があります。詳しく見ていきましょう。
スマートフォン利用者拡大
スマートフォンの利用者の拡大がモバイル広告の伸長に大きく貢献しています。
総務省の調査によると、スマートフォンの個人保有率は20代で94.5%、30代で91.7%と大半の方がスマートフォンを所有しており、他の世代に関しても年々増加傾向にあることが分かります。
更に個人がインターネット接続する端末として、10代〜50代ではパソコンよりスマートフォンの利用率がはるかに高いことが分かっています。
これらの背景が、モバイル広告の需要を高める理由となっています。
参照:総務省|平成30年版 情報通信白書|インターネット利用の広がり
スマートフォン利用時間の増加
MMD研究所の「スマートフォン利用者実態調査」によると、1日のスマートフォンの利用時間は「2時間以上3時間未満」が最も多く、利用時間は年々増加傾向にあることが分かりました。
また、スマホ利用時間のうち、SNSやLINEなどのソーシャルメディアやコミュニケーションツールを利用のために費やす時間が最も多い傾向にあります。
スマートフォンを閲覧する時間が長くなるほど、広告を目にする機会も増えるため、モバイル広告の需要が増えているのです。
参照:BCN+R「スマホの利用時間はどれくらい? MMD研究所が利用実態を調査」
モバイル広告の種類と特徴
モバイル広告には、いくつか種類があります。その種類と特徴についてご紹介します。
リスティング広告
リスティング広告は、YahooやGoogleの検索ページの上部もしくは下部に表示される広告のことです。
広告表示させるための検索キーワードを設定し、ターゲットに合わせた広告を表示します。スマートフォンでのリスティング広告表示枠は少なく、4位以下は2ページ以降に表示されてしまうこともあります。
インタースティシャル広告
スマートフォン画面を覆うように表示されるのがインタースティシャル広告。
広告は閉じるボタンをクリックしないとページを閉じられない仕組みになっています。
アプリなどによく見られる広告手法で、頻繁に表示されるため、クリック率向上が期待できモバイル広告のトレンドになってきています。
ネイティブ広告
ネイティブ広告とは、媒体の機能やデザインに合わせ違和感なく表示され、周りに溶け込んでいる広告のこと。
TwitterやFacebookのタイムライン広告が代表的な例です。
ユーザーは広告であることを意識せず自然な流れで広告を閲覧できるため、クリック率向上など高いパフォーマンスが期待できます。
リッチメディア広告
多くのデータ量を使い音声や動画を流す広告を、リッチメディア広告といいます。
HTML5やCSS3を組み合わせる、動画を盛り込むなどの表現が可能になっています。
以前は、PCのみでリッチメディア広告は表示可能でしたが、スマートフォン向けのリッチメディア広告配信プラットフォームも成長してきました。
動画広告
動画広告とは、動画を利用した広告のことをいいます。
例えば、Youtubeなどの動画サイトで、動画の再生前や再生中に表示される広告のことを指します。
また、YoutubeやSNSだけでなくAmebaTVやTVerの動画メディアも成長もあり、視聴者も増加傾向にあるため、広告効果も発揮されやすく、閲覧数も期待できるため市場が拡大している広告手法です。
モバイル広告のメリットとデメリット
モバイル広告は、高い効果を見込めるだけでなくメリットがいくつかあり、同時にデメリットも存在します。
メリット:ターゲットが絞れる
モバイルはパソコンと異なり、ユーザーが共有して使うケースは少ないため、プライベートな検索をしやすく検索結果で人間性が出やすいです。そのためモバイル広告は、検索語句を調べキーワード設定することで、的確にターゲットが絞りやすくなります。
メリット:レスポンスが早い
スマートフォンは持ち運びができます。
また、利用場所も家に留まらず「通勤・通学中」や「職場・学校・外出先」など多岐に渡ります。
いつでもどこでもスマートフォンを利用できるからこそ、アクセス数が多くなるだけでなく、広告に対してもレスポンスが早くなる傾向にあります。
デメリット:画面を占領する
スマートフォンの画面はパソコンと比べて小さく、広告が画面を占領してしまうことがあります。
そのため、ユーザーは広告に煩わしさを感じてしまう場合もあります。
そのため、ユーザーに煩わしさを与えないような工夫が必要です。
デメリット: モバイル対応が必要
モバイル端末は、画面サイズがさまざまです。
そのため、広告から飛ぶリンク先のページもモバイル対応にする必要があります。
そうすることで、ユーザーはストレスなくページを閲覧することができます。
まとめ
モバイル広告はパソコンと異なり、ユーザーとの距離が近く感じられる分、メッセージ性を強く伝えることができます。
これらモバイルメディアの成長により、モバイル広告は今後も増え続け、多様化していくことも予想されます。
モバイル広告の種類や、それぞれのメリット・デメリットをしっかりと確認した上で、最適な自社にあった最適な広告を選択しましょう。
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