SNS広告はネット広告の一つであり、コミュニケーションツールであるSNS上に配信される広告です。
SNS広告を配信することにより、自社のブランドや商品にSNS利用者の関心を集めることができます。
しかしながら、すべての企業が効果をあげている訳ではありません。
ここでは、SNS広告の種類や成功事例をご紹介します。これからSNS広告を始められる企業、SNS広告でさらなる効果を得たいと考えているマーケ担当者の方は、ぜひご一読ください。
目次
SNS広告活用のメリット
総務省が公表した「平成30年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」によると、以下のような調査結果が報告されています。
- Twitter、LINE、Facebook、Instagramに代表されるSNSの1日あたりの利用時間は、平日で26.7分、休日は35.6分
- 特に10~20代のSNS利用は平日休日ともに長い傾向があり。10代では平日で71.6分、休日で98.7分。20代では平日で51.9分、休日で64.6分
- SNSの利用率は、LINE82.3%、Twitter37.3%、Instagram35.5%、Facebook32.8%
- スマートフォンの利用率は87.0%と年々増加傾向
上記の調査結果より、SNS利用者は複数のSNSをスマートフォンで利用しており、また若い世代ほど利用時間が長いことが分かります。若年層をメインに、SNS広告は多くの利用者に向けてアプローチできる広告媒体であるといっていいでしょう。
広告は、ただ多くの人に配信しても、関心をもってもらわなければ意味がありません。
しかしSNS広告では、利用者の基本属性(性別、年齢、住所など)、またSNS上のアクションから分析された利用者の関心事などのデータを利用して配信先を絞り込むことができます。
この絞り込みはターゲティングと呼ばれるもので、SNS広告の強みの一つです。
参照:平成30年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書
SNS広告の種類
SNSは利用者の友達、もしくは利用者自身の投稿を通じてコミュニケーションを行うツールです。
SNS広告は投稿に溶け込んだデザインや内容で広告を配信することにより、利用者の関心を自然に集めることができます。広告の内容についても、利用者にメリットのある記載であるほど効果を上げることができます。
ここでは、代表的な主なSNS広告を紹介します。
1)LINE広告
LINEの国内の月間利用者数は8,400万人以上(2020年3月末時点)であり、圧倒的な利用者数を誇っています。
リスト最上部、タイムライン、LINE NEWS、LINEマンガに広告を配信できます。
また、LINE公式アカウントと連携した友だち追加広告配信も可能です。
2)Instagram広告
Instagram広告では、画像や動画などを利用した投稿形式の広告の他、ストーリーズによる全画面表示の広告も配信できます。
Instagramの利用者には10~20代の若年層、及び女性が多い傾向があるため、10~20代の女性を狙った商品やサービスの広告配信に向いています。なお、「#(ハッシュタグ)」を活用すると宣伝効果が高まります。
3)Facebook広告
Facebookは実名登録制のSNSであり、高精度なターゲティング(広告配信の絞り込み)が可能です。
また、FacebookだけでなくInstagramにも広告配信が可能です。
さらには、MessengerやFacebook広告と提携したメディアやアプリにも配信できます。
4)Twitter広告
Twitterのタイムラインや検索結果に広告を配信することができます。
利用時間の長い若年層での利用者が多いため、利用者の行動を分析したデータを元に高度なターゲティングが可能です。また二次拡散(リツイート)によってコストをかけずに多くの利用者へのアプローチが期待できます。
LINE広告の成功事例
LINE公式アカウントを活用した広告手法、及び中高年齢層向けの利用者が多いことを狙った広告活動で成功した事例です。
スターバックスコーヒージャパン 株式会社
新規顧客を狙い、LINE公式アカウントから発行・管理が可能なスターバックス専用のデジタルプリペイドカード「LINE スターバックス カード」を運用しています。
2019年4月に開設したLINE公式アカウントは1年間で680万人の友だちを獲得し、「LINEスターバックス カード」の発行枚数も2カ月半で100万枚を超えました。
短期間で多くの顧客を獲得した事例です。
参照:2.5カ月で100万枚を発行! LINE スターバックス カードで実現する顧客体験
Instagram 広告の成功事例
Instagramの利用者には10~20代の若年層、及び女性が多い傾向があるため、スポーツコンテンツの動画配信、ファッションブランドなどの広告で効果を上げやすいとされています。
DAZN JAPAN
ストーリーズを利用した全画面広告を採用し、動画サイトの良さを伝える工夫をしています。
またプロ野球開幕に合わせたキャンペーンでは、二択の質問ボタンで「どちらのチームが勝つか?」を問い合わせる機能も利用して、利用者とのコミュニケーションを図っています。
アンケートスタンプを設置した広告により、コンバージョン率1.8倍に増加の効果を得られました。
参照:DAZN JAPAN
Facebook 広告の成功事例
Facebookは多彩な広告機能の他、Facebook広告の実績データに基づいて予算配分を自動的に最適化する機能に特色があります。
Felissimo
フェリシモはオリジナル商品やセレクト商品を提供する企業です。
新規顧客の登録やサービスの利用を狙い、利用者のサイト閲覧状況などから広告を自動的に生成するダイナミック広告を活用しました。
これまでアプローチできていなかった顧客を増やすことができ、65%のコンバージョン率改善を達成しました。
参照:Felissimo
Twitter 広告の成功事例
Twitterの特徴の一つは拡散力の強さです。
Twitter利用者が広告に関心を持ち、価値を認めると、Twitter利用者自身が広告を拡散してくれます。
なお、Twitter広告だけではありませんが、最近は動画コンテンツが非常に増えてきています。
イオン
イオンが提供する「バーリアル」は、大手ビール飲料メーカーによる国内製造でありながら1本78円という低価格が魅力の発泡酒です。累計販売数20億本を超える人気商品となっています。
イオンはこの「バーリアル」のキャンペーンをTwitterで行いました。
動画の活用によってユーザーの関心を引くことに成功し、20代を中心に多くの新規顧客獲得を実現しました。
参照:イオンの新ジャンル「バーリアル」、Twitter活用で認知向上と来店促進ができた理由とは
まとめ
SNS広告は、ユーザーの多さ、利用時間の長さから多くの人の目に留まる可能性があり、企業にとって非常に魅力的な広告媒体です。
比較的低予算から始められるため、まずはテスト的に体験し、運用しながら具体的な費用対効果を図っていくような使い方をしても良いでしょう。
ただし、SNS広告を配信すれば必ず成功するという訳ではありません。
SNS利用者にポジティブな共感を得られるようなコンテンツを継続的に発信する必要があります。
そのためにも、まずは成功事例からSNSユーザーの興味や感覚を把握してみましょう。
最近のSNS広告では、動画を用いたコンテンツが増加してきました。
画像よりも利用者の目にとまりやすいのは明らかです。
動画制作は難しいとお考えの担当者の方が多くいらっしゃると思いますが、最近では動画活用初心者でも動画制作できるツールが登場し、クオリティの高い動画作成が可能になりました。
動画編集ツールは各SNSの配信面の仕様に合わせて動画が生成できるため、これから動画活用を検討している方はスキル不足や外注コストかけずに内製でSNS広告を配信をしてみてはいかがでしょうか。
関連記事
この記事をシェアする