【時系列でよくわかる】LINE広告の費用相場と課金形態完全ガイド

LINE広告(旧LINE Ads Platform)には、かつて、「最低出稿金額100万円」というハードルがありました。そのため、未だに「LINEの広告は予算が潤沢にある大企業向け」というイメージを持っている方が多いのではないでしょうか。

その後LINE広告はアップデートされ、どの規模の事業主でも予算に合わせて使えるように最低料金が撤廃されました。では、実際にLINE広告を出稿した場合の費用相場はどのくらいなのでしょうか。

今回は、LINE広告の費用相場と課金形態をわかりやすく解説します。

LINE広告とは?

LINE広告は、月間8,900万人(2021年6月時点)が利用する「LINE」に広告を出稿するためのプラットフォームです。新規ユーザー獲得、キャンペーン、新商品のプロモーションなどを目的に、規模を問わずさまざまな企業が活用しています。

「LINE広告は成果が出る」といわれている理由

LINE広告は主に次の3つの理由から、SNS広告の中でも効果が高いとされています。

1. 日本人の70%とつながれる圧倒的なリーチ力

LINEの月間アクティブユーザーは、2021年1月時点で8,800万人となっており、日本人の実に70%とつながることができます。

年代別の利用率は、もっとも多い20代が95.7%、次いで30代が94.9%となっており、特にコスメや通販会社のメインユーザー層にマッチしています。自然素材・無添加処方のナチュラルコスメブランド「VINTORTE(ヴァントルテ)」は、LINE広告を出稿した結果、月間平均700人、2年間で1万7,000人の「友だち」集めに成功し、LINE公式アカウント経由での月間売上比率は13%超に伸長しました。(参考:LINE公式)

引用:LINE公式

2. 豊富な配信面

LINE広告は配信面の種類が多いという特徴があり、コミュニケーションツールとして使用されている「LINE」以外のユーザーにもリーチが可能です。

引用:LINE公式

LINE広告は、静止画に加えて動画も入稿可能です。入稿可能なフォーマットとサイズについては、以下の表をご覧ください。動画は静止画に比べて情報量が多いことから訴求ポイントが伝わりやすく、LINE広告でも動画形式が増加傾向にあります。

引用:LINE公式

3. 緻密なターゲティング

LINE広告では、年齢・性別・地域に加えて、趣味や関心といった詳細を掛け合わせた詳細なターゲティングが可能です。

・地域

都道府県別や市区町村別

居住地、勤務地、現在地での指定配信や除外配信も可能

・年齢

14歳以下30-34歳15-19歳35-39歳20-24歳40-44歳25-29歳45-49歳
50-54歳55-59歳60-64歳65歳以上

・性別

男女の指定

・OS

Android OS、iOS

各OSのバージョン別の指定配信が可能

・趣味、関心

18種類のカテゴリから選択可能

・行動

テレビ視聴頻度やキャリアやモバイル端末の変更状況等

計7種類の行動データから選択可能

・属性

配偶者有無、子供有無、携帯キャリア、推定収入の属性データを選択可能

LINE広告出稿までの流れ

1.広告アカウントの開設、作成
2.クレジットカードの登録
3.広告配信の設定
4.審査
5.配信開始

登録はLINEの公式ホームページからオンラインで行うことができます。

LINE広告の費用相場は月30~50万円が目安

ここからは、LINE広告の費用相場について解説します。

LINE広告は競合が多ければ多いほど広告単価が上がるオークション形式を採用しているため、固定の最低出稿金額が存在しません。

1日千円の予算でも広告配信は可能ですが、入札制という理由から、極端に低い予算を組むと、ユーザーに広告が表示されなくなってしまう可能性があります。

LINE広告で成果を出すためには、複数の配信方法を組み合わせてテストを重ね、クリエイティブや予算を調整していく必要があります。LINE公式では、月30万円の予算で3か月以上、広告を運用することを推奨しています。

LINE広告を運用する3つの方法

広告は、自社運用するか、代理店に依頼するかによって予算が大きく変わります。ここでは、

LINE広告を運用する3つの方法と、それぞれのメリット・デメリットを説明します。

1)自社運用

広告を運用する上でもっとも費用を削減できる方法が自社運用です。マーケティング部が主体となり、予算やクリエイティブ、運営方針などのプランニングを行い、データを分析しながらパフォーマンスを改善していきます。

自社運用を続けると広告運用のノウハウが溜まっていくため、より効果的な施策が可能になります。一方で、マンパワーが必要というデメリットもあります。

2)代理店に依頼

自社運用が難しい場合は、広告代理店に依頼する方法もあります。広告代理店は広告運用のプロフェッショナルとしてさまざまな知見を持ち、クライアントの予算や要望に合わせて最適な広告運用を実施することが可能です。

広告代理店に依頼した場合、自社で行う必要があるのは広告のコンセプトや予算決めといった入口の部分だけで、基本的には代理店がすべての業務を代行してくれます。ただし、代理店に依頼する場合には、ある程度まとまった予算が必要です。費用の相場は50~100万円程度といわれています。

LINEの法人向けサービスにおいて豊富な実績があると認められた代理店は「LINE認定パートナー」と呼ばれており、LINEの公式ホームページで確認することができます

3)自社運用と代理店のハイブリット

広告運用をすべて代理店に任せると予算が一気に跳ね上がります。そこでおすすめしたいのが、自社運用と代理店のハイブリット方式です。

広告のクリエイティブ制作やコンセプト決め、データ分析など、自社で対応可能な部分は自社運用し、手が回らない部分や専門的な知識が必要になった場合のみ、部分的に代理店を活用する方法です。

特に、動画のクリエイティブ制作は無制限に予算が上がっていくケースが多いため、クリエイティブだけでも内製化することによって予算を抑えることが可能です。Web広告用の動画制作を代理店に依頼した場合、1本あたりの予算は10~200万円程度と幅広く、20~50万円が相場といわれています。

LINE動画広告のメリットや導入方法のポイントがわかる関連記事はこちらを参照ください。

 

LINE広告の初期費用

LINE広告は無料でアカウントを開設できるため、自社で広告を運用する場合、初期費用はかからないと考えてよいでしょう。SNS広告を運用する際は、広告の配信やデータ集計を行うことができる専用ツールがあると便利ですが、LINE広告の場合は、広告の設定やレポートを閲覧できる管理画面が用意されているため、ツールを別途用意する必要はありません。

代理店に依頼する場合は、5万円程度の初期費用を設定しているところが多いので、見積もりを依頼する際に初期費用についても確認しておきましょう。

LINE広告の出稿費用の相場

クリック課金型の場合、単価の相場は24円~200円程度です。クリックからのコンバージョン率が悪いと費用対効果が悪化するため、CVRに注意して運用することが大切です。

インプレッション課金型は動画が表示されただけで課金されるシステムなので、高いクリック率を維持できるようにクリエイティブを調整し、動向をチェックする必要があります。

LINE公式の調べによると、最近では在宅時間の増加に伴い、モバイル端末の利用時間が増えたことによって動画の反応率が顕著に上昇し、LINE広告の動画化が急速に進んでいるといいます。

友だち追加型の場合、手動入札の最低入札価格は50円、最低日予算は1円/日となります。自動入札の場合、最低入札価格は75円、最低日予算は75円/日となります。

選べる2つの入札方式

LINE広告には、「自動入札」と「手動入札」の2つの入札方式があります。それぞれの特徴を簡単に説明します。

1)自動入札

あらかじめ設定した上限CPAもしくは上限CPCに基づいて、AIがオークションごとに入札を最適化します。自動調整されるので精度が高く、工数削減にもつながるので初心者の方には自動入札がおすすめです。

自動入札の場合、以下の3つの中から入札戦略を選択することができます。キャンペーンのKPIや目的、予算などに応じて最適な入札戦略を設定しましょう。

①【バランス型】イベント単価の上限を設定

②【効率重視型】入札額の上限を設定

③【予算消化重視型】単価の上限なしで1日の予算の消化を最大化

2)手動入札

あらかじめ設定したCPC単価またはCPM単価をもとに入札が行われます。配信状況や成果を確認しながら手動で価格を調整する必要があり、LINE広告運用の知識と経験が求められます。一方で、配信量を確保しやすいというメリットがあるため、新商品のプロモーションなど、状況によっては手動入札のほうが適している場合もあります。

内製化も視野に入れて効果的な広告運用を

今回は、LINE広告の費用相場と課金形態について説明しました。LINE広告の費用相場は、自社運用か代理店運用かによって大きく変わります。予算を抑えたい場合は、内製化できる部分はできる限り内製化するのがポイントです。

特に、効果的といわれる動画広告の制作は、代理店に依頼すると1本数十万円という費用がかかることもあります。広告の運用プランに内製化を賢く組み込み、効果的な広告運用を実現しましょう。


 

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