Instagramは若い世代や女性に人気があり、SNS広告の媒体としても注目を集めています。画像や動画が中心のSNSのため、ビジュアルを意識した広告を作るとユーザーに見てもらえる可能性が高くなるでしょう。
また、Instagramは購入前の調査や口コミなどの確認に使うユーザーも多いため、購買意欲をすでに持っているユーザーにアプローチできます。
この記事では、Instagramストーリーズに出稿できるカルーセル広告の作成方法についてご紹介します。
カルーセル広告の主な特徴やメリットなどを押さえたうえで、カルーセル広告をスムーズに作成するための手引きとしてご参考にしてください。
目次
Instagramストーリーズにおけるカルーセル広告
Instagramストーリーズのカルーセル広告は、複数の画像や動画とCTAボタンを1つの広告ユニットとして掲載するスタイルの広告です。広告はフルスクリーンフォーマットで表示されます。複数の商品を次々に表示させてカタログのようにしたり、映画のカット割りの要領でストーリー仕立ての表現をしたりできます。
画像一枚の広告と比較して、ユーザーにより多くの情報が伝えられることが特徴です。
Instagram Business Teamによるとカルーセル広告は、写真一枚の広告よりも、2.5ポイント広告想起率が高いという結果が出ています。認知度の向上が期待できる広告です。
参照:カルーセル広告に動画を追加する | Instagram for Business
カルーセル広告のメリット
Instagramストーリーズのカルーセル広告にはどのようなメリットがあるのでしょうか。次にご紹介します。
動画を有効に使える
Instagramでは、ユーザーによる動画の視聴時間が増加している傾向にあります。
そのため、動画を見慣れているユーザーが多く、広告キャンペーンに動画を取り入れても違和感なく楽しんで見てもらえる可能性が高いです。
広告キャンペーンに動画を採用すると、一度に多くの情報を伝えることができます。
また、臨場感のある動画で商品やブランドのイメージをユーザーへ印象つけることができます。
複数のクリエイティブを組み合わせることができる
Instagramのカルーセル広告では、画像と動画を組み合わせることも可能です。シーンや商品の特徴により画像と動画を使い分けることで、広告にメリハリがつきインパクトを残せるでしょう。
コストパフォーマンスの良い広告掲載ができる
カルーセル形式の1つの広告ユニットには、複数の画像と動画に加え見出し、説明文、ハッシュタグ、リンク、更にはコールトゥアクションなどを表示することができます。
したがって、広告内容に興味をもったユーザーにはアクションを起こしてもらいやすく、コンバージョン単価やクリック単価をおさえた効率の良い広告運営が期待できます。
カルーセル広告の製作手順
カルーセル広告は複数のクリエイティブでユーザーにアプローチできるため、商品数が多い場合や広告にストーリー性を持たせたい場合に有効です。
ここでは、カルーセル広告の作成の流れや画像・動画の枚数などについてご紹介します。
カルーセル広告の作成手順
Instagramストーリーズにカルーセル広告を掲載するとき、Facebookの広告作成ツールである広告マネージャで操作します。Instagramアカウントを持っている場合は、Facebookアカウントを連携しておきましょう。
広告マネージャを開きキャンペーンを作成し、広告の目的やターゲット層を選択します。次に、どのユーザー層にアプローチしたいのかを細かく設定しましょう。また、配置の設定で広告の掲載場所を選びます。
ここでは「Instagram」の「ストーリーズ」を選択しましょう。
次に、広告の掲載期間と予算を指定します。広告キャンペーンの目的に合った内容に設定し、「次へ」をクリックすることで広告の作成が始まります。カルーセル広告を作成するには、「形式」で「カルーセル」を選択し、「メディア」の設定で掲載する画像や動画をアップロードします。
続いてメインテキストや見出し、アクションなどの編集と設定をし、広告の設定を終えます。支払い方法を選択したら、広告掲載の準備は完了です。広告が承認されて掲載できる状態になると、通知が届き公開されます。
カルーセル広告に使用する画像のフォーマット
Instagramのストーリーズでカルーセル広告を掲載する場合、カルーセルカードは最小で2枚から3枚まで掲載できます。
ストーリーズはフルスクリーンフォーマットで掲載されるため、推奨アスペクト比は9:16の縦長で、解像度は1080×1920ピクセルです。アップロードする画像ファイルはJPGフォーマット(.jpg)もしくはPNGフォーマット(.png)で、画像の最大ファイルサイズは30MBです。
カルーセル広告の動画フォーマット
Instagramストーリーズのカルーセル広告には、最長で15秒までの動画を掲載することができます。
動画ファイルのフォーマットはMP4またはMOVが推奨されていますが、その他のフォーマットを使いたい場合は、一度Facebookのヘルプページから対応フォーマットのリストを確認しておきましょう。
動画のファイルサイズは最大で4GBまでと決められています。
参照:Facebookカルーセルのデザイン仕様 | Facebook Businessヘルプセンター
Instagramストーリーズのカルーセル広告の事例
ここでは、Instagramストーリーズでカルーセル広告を活用している企業の事例をご紹介します。
カルーセル広告でストーリー性を演出「ラコステ」
緑色のワニのロゴで知られるフランスのラコステ社は、サングラスやフレグランス、時計から衣類まで高品質の商品ラインを幅広く展開しています。同社がInstagramのカルーセル広告を取り入れたところ、クリック率が他のデジタル広告に比べておよそ6割も伸びるという結果が出ました。
また、他の広告フォーマットと比較するとリンククリックあたりの広告費が約3割も抑えられました。
カルーセル広告によりユーザーが自由に画像や動画をスクロールすることができ、気に入った場合は一時停止することができるという点も効果的だったとされています。
カルーセル広告はユーザーがラコステ社の商品にさらに興味・関心をもつきっかけとなりました。
参照:Learn how Lacoste successfully ran ads on Instagram
ビジュアル面で優れた商品を宣伝「FRAMEBRIDGE」
アメリカのFramebridge社は人々が好きなものを額縁に入れてそれぞれのストーリーを形にしていくこと、そしてそれを手の届きやすい価格と簡単なステップによって実現することをミッションとしている企業です。
Framebridge社では、Instagramストーリーズに掲載した広告をFacebookやInstagramのフィードに掲載した広告と比較したところ、Instagramストーリーズの方が2.4倍も購買につながる効果を生み出していることがわかりました。コンバージョン単価も他の広告に比べて3割程度おさえられ、およそ7割の購入はInstagramストーリーズの広告に起因するものと考えられています。
同社が父の日を照準にしたキャンペーンでInstagramストーリーズに広告を掲載したことは、視覚的に魅力のある商品をアピールするのに最も効果的な方法だったようです。
掲載後1カ月で既に他の広告よりも効果を発揮し、コンバージョン単価も低くおさえることができました。
参照:Learn how Framebridge successfully ran ads on Instagram
まとめ
Instagramストーリーズのカルーセル広告は、フルスクリーンフォーマットで複数の画像や動画を見せることにより、臨場感やストーリー性のある広告キャンペーンを実現することができます。
Instagramのユーザーは動画を見ることも日頃から楽しんでいるため、ビジュアル面にこだわった広告を制作することで、ユーザーに興味・関心を持って見てもらえるでしょう。カルーセル広告はユーザー自らスクロールして楽しめるため、商品やブランドの認知度や親近感が高まり、コンバージョンにもつながりやすくなります。
Instagramは若い世代や女性へのアプローチに強い広告プラットフォームです。
ストーリーズに広告を掲載する際は、マーケティングの目的に合ったターゲティングや課金形式を行うと、より効率の高い広告運営ができるでしょう。
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