マーケティング戦略の中でも重要な「ターゲティング」。
自社の製品やサービスをアプローチするターゲット層を絞り込むことは、広告の効果にも大きく影響します。
近年、有効な広告媒体として人気のSNSの中でも、Instagramは特に精度の高いターゲティングが可能です。
この記事では、ターゲティングのメリット・デメリットから、Instagramで可能なターゲティング、またその注意点などをご紹介します。
目次
ターゲティングとは
ターゲティングとは、販促活動をより効率的・効果的にするために、活動の対象者を絞りこむマーケティング戦略の一種です。ターゲティングの精度が高いほど顧客が反応する確率は上がりますが、これにはメリット・デメリットがあります。
ターゲティングのメリット
ターゲティングのメリットは、対象者を絞り込むことで顧客の反応率や購入率を高められることです。
自社の製品・サービスへのニーズの高い層に絞ってアプローチすることができるため、ターゲティングに成功すれば、経営資源を効率的に活用でき、利益を最大化することができます。
また、販促活動毎にターゲティングを行っていくことで結果の比較がしやすくなり、より反応の良いターゲット層を発見することができます。
ターゲティングのデメリット
ターゲティングのデメリットは、潜在的なニーズを見逃す可能性があることです。
自社の製品・サービスの持つ強みをよく理解せずに対象者のセグメントを行うと、顧客になり得るターゲットの母数を自ら減らしてしまうことになります。
Instagramのセグメント範囲とターゲティング具体例
Instagramを提供しているFacebookは、匿名で利用できる他のSNSとは異なり、実名での利用を原則として実際の顧客情報を管理しています。
そのため、そのリソースを活用できるInstagramも、高い精度のターゲティングが可能です。
ここでは、Instagramで可能なセグメントの範囲とターゲティングの具体例を紹介します。
以下のセグメント範囲は、組み合わせることも可能です。
利用者層データ
SNSアカウントに入力しているプロフィールをもとにしたセグメントです。
性別や年齢、居住地域以外にも、Facebookの情報をもとに「既婚」「未婚」の交際ステータスや、職業やライフイベントなどのセグメント指定も可能です。
具体的には「20才から35才までの未婚女性」というようなセグメントをターゲティングできます。
興味・関心
「アパレル」「スポーツ」などページに割り振られているジャンル毎に、関心を示している人をセグメントできます。利用者のアクティビティや「いいね」したページをもとに、ターゲティングが可能です。
具体的には「買い物・ファッションに関心のある利用者」などです。
行動
利用者の旅行などの行動履歴や、使用している機器などをもとにターゲティングができます。
詳細にセグメントすることが可能ですが、その分アプローチできる範囲が狭まることも意識しておきましょう。
具体的には「海外に駐在しているモバイル機器使用者」などのターゲティングが可能です。
その他
他には「地域」や「自動ターゲット設定」や「カスタムオーディエンス」、「類似オーディエンス」というターゲットの指定ができます。
「地域」は国や州、市など、その地域に住んでいる人や訪れたことのある人など、位置情報をもとにピンポイントの場所を狙うなどのターゲティングが可能です。
また、逆にその地域には配信をしないという具合に、エリアの除外設定もできます。
「自動ターゲット設定」では、人口の統計データやユーザーが興味・関心があることなど、さまざまな条件を組み合わせることで、細かなターゲットの設定が可能です。
「カスタムオーディエンス」は、自社の顧客データとInstagramのアカウント情報を照合し、既存の顧客にターゲティングする方法です。
具体的には、既存顧客にSNSアカウントをフォローして欲しい時や、ターゲット層から既存顧客を除外したい時などに活用できます。
「類似オーディエンス」は、既存の顧客層に近い層がセグメントできます。
アプローチできていないけれども、ニーズの高い利用者へのターゲティングが可能です。
参照:Instagram広告 | Instagram for Business
Instagram広告の種類とターゲット特性
ターゲティングする属性が決定したら、その層に合った広告タイプを選択することで効果を更に上げていきましょう。ここでは、Instagramで選択できる広告の種類をご紹介します。
ストーリーズ広告
Instagramのストーリーズに表示される広告です。
ストーリーズの閲覧数上位3分の1は事業者による投稿となる程、一般のユーザーからも企業からも人気と効果の高い広告タイプです。
一般のストーリーズの間に流れるように表示されるので、自然と利用者の目に入ります。
縦長のフルスクリーン画面で訴求が可能なことも特徴です。
広告以外のストーリーズは、24時間以内に消える特性を持っており、利用者にとってはフィードに投稿するよりも気軽な情報の発信・取得ができます。
そのため、若年層をターゲティングした広告に適しています。
参照:Instagramストーリーズ広告 | Instagram for Business
写真・動画広告
フィードに表示される正方形、または横型の広告です。
通常のフィードと同じく、画像・動画と本文でのテキスト訴求が可能です。
「詳しくはこちら」や「申し込む」など、利用者のアクションを促すボタン(CTA:コールトゥアクションボタンと呼ばれます。)を設置することができるため、リンク先への誘導を目的とした広告に適しています。
カルーセル広告
複数の画像や動画を表示でき、それぞれに異なるリンクを貼ることができます。
訴求したい製品・サービスが複数ある時や、製品・サービスの特徴を個別にアピールしたい時に適しています。
コレクション広告
フィードに表示されるメインの画像や動画をタップすると、複数の商品・サービスの詳細を確認できる画面に切り替わる広告です。
利用者は商品の閲覧と購入まで可能なため、Webカタログのような使い方が可能です。
カルーセル広告・コレクション広告ともに、利用者から見ればスワイプや商品選択が必要な広告のため、興味・関心でターゲティングしたニーズの高い層に適した広告です。
発見タブ広告
発見タブに表示される広告で、通常のフィードと同じようにユーザーの興味・関心に合わせて広告を配信することができます。
発見タブはフォローしていないユーザーにも表示されるため、認知されていない(フォローされていない)ユーザーにアピールしたいときに適した広告です。
ターゲティング設定時に注意すること
具体的なInstagram広告の種類とターゲット特性について解説してきました。
それでは、実際に広告を配信する際には、どのようにターゲティングを設定すれば良いのでしょうか。
ここからは、ターゲティングを設定する際に、注意するべきことについて解説していきます。
過度な絞り込み
より高いターゲティング効果を狙ってセグメントを詳細にし過ぎると、潜在顧客まで除外してしまうリスクがあります。設定をブランクにしているだけの利用者がいることを認識して、過度な絞り込みには注意しましょう。
重複を避ける
Instagramに複数の広告を打つ場合、ターゲティングが重複しないように注意してください。
自社が競合関係となる非効率が発生します。
まとめ
精度の高いターゲティングが可能なInstagram広告。
自社製品・サービスへのニーズが高いターゲットに広告を届けることが可能です。
ターゲティングと結果分析を繰り返し、より効率的な広告投資を行うために、手軽に広告制作ができるツールを利用してみましょう。
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