Facebook広告の独自指標「ランディングページビュー」とは?意味やカウント方法を解説

広告の成果を確認するための指標にはさまざまものがありますが、Facebook独自の指標として知られているものとしては「ランディングページビュー」があります。

ランディングページビューを確認することで、広告をクリックした後に遷移するページの問題点を見つけることなどができるため、企業のマーケティング担当者はこの指標について正しく理解しておきたいところです。

この記事ではランディングページビューの基礎知識として、指標として果たす役割やカウント方法、広告配信の最適化の際にランディングページビューを選ぶべきケースなどについて解説します。

ランディングページビューとは?

ランディングページビューは前述の通り、Facebookが設けている指標の一つです。
英語では「Landing Page View」と書き、英語圏では「LPV」という略称が使われる場合もあります。

ランディングページビューについて理解するためには、まず「ランディングページ」(LP)が何のことか知っておく必要があります。

ランディングページとは簡単にいえば、広告などをクリックして遷移した先のページのことを指します。
つまりランディングページビューは、ランディングページの閲覧数を指すということになります。この機能を活用するためにはFacebookピクセルタグの実装が必要となりるので事前に実装をする必要があります。

参照:ランディングページビュー|Facebook for Business

ランディングページビューのカウント方法

ここで一つ疑問が浮かぶ人もいるかもしれません。
別の指標である「クリック数」とランディングページビューがどう違うのか、という点です。

広告がクリックされるとランディングページに遷移するため、「クリック数とランディングページビューは同じ意味なのでは?」と感じる人もいると思います。

しかし、この2つの指標には明確な違いがあります。
ランディングページビューは、広告がクリックされてもランディングページがきちんと読み込まれなければカウントされません。

  • ・クリック数:広告がクリックされた回数
  • ・ランディングページビュー:クリック後にランディングページがきちんと読み込まれた回数

例えば、3回のクリックのうち、ランディングページがきちんと読み込まれた回数が2回だった場合、クリック数は「3」、ランディングページビューは「2」となります。
つまり、ランディングページビュー数がクリック数を上回ることはなく、この2つの指標の関係は以下のように表現することができます。

クリック数≧ランディングページビュー

ランディングページビューの活用方法

ランディングページビューを指標として使うと、ランディングページにおける問題点を見つけることができます。

例えば、広告のクリック数が100回で、ランディングページビューが50回だとします。
この場合、クリックのうちの半分はランディングページが読み込まれる前に離脱したことになり、ランディングページの読み込み速度に何らかの問題がある可能性が高まります。

一方で、広告のクリック数が100回でランディングページビューが95回のような場合、広告をクリックした人の95%にランディングページをきちんと読み込んでもらっているということになり、特段の問題はないと判断することができます。

そのため、クリック数とランディングページビューに大きな乖離があった場合、ランディングページ内で実装しているプラグインに問題がないか、サイトそのものが重くなっていないかなどを、チェックする必要があると言えます。

ランディングページビューの最適化とは?

ランディングページビューの最適化とは?

Facebookで広告を出稿する場合には、「広告配信の最適化」の方法を選ぶことができます。
どの指標を重視して配信するかというもので、「コンバージョン」や「ランディングページビュー」などから選ぶことができます。

「ランディングページビューの最適化」とは、この中からランディングページビューを選ぶことを指します。

参照:ランディングページビューの最適化のベストプラクティス|Facebook for Business

「ランディングページビュー」で最適化すべきケース

Facebookは公式サイトにおいて、ランディングページビューの最適化をおすすめするケースとして、「トラフィックを増やすことが目標の場合」と説明しています。

トラフィックは、利用者がウェブサイトやアプリにアクセスすることを促すために使用します。
トラフィックが多いということは、それだけクリック先へアクセスされているということになります。

そのため、より多くのトラフィックを獲得できそうなユーザーに向けて広告を配信することで、ランディングページがきちんと読み込まれる回数が増えることが期待できます。

「コンバージョン」で最適化するべきベース

一方でコンバージョンを増やしたい場合は、広告配信の最適化で「コンバージョン」を選びます。

Facebookでは「広告セット」の設定において、コンバージョンの定義として「カートに追加」や「登録を完了」などを設定でき、選んだコンバージョンが最も多く得られるように広告を配信したいのであれば、広告配信の最適化で「コンバージョン」を選びましょう。

ただし、コンバージョンの最適化はどの場合でも効果があるわけではないため注意が必要です。コンバージョンで最適化した広告セットが効果を発揮するには、週におよそ50件以上のコンバージョンが必要です。

週に50件以上のコンバージョンがない場合は、マイクロコンバージョンを設定する必要があります。
マイクロコンバージョンとは、コンバージョンへ至るまでの中間のコンバージョンです。
例えば、ECサイトでのコンバージョンが商品注文だった場合、マイクロコンバージョンは商品注文画面の入力フォームの閲覧などになります。

必要に応じて、最適なコミュニケーションを設定しましょう。

そのほかのケース

広告配信の最適化ではそのほか、「コンテンツビューコンバージョン」や「リンククリック」などを選ぶこともできます。

Facebookは、サイト全体のより多くのコンテンツへのアクセスを増やしたい場合は「コンテンツビューコンバージョン」を、広告形式が利用者をFacebookページや動画に誘導する種類の場合は「リンククリック」を選ぶことをおすすめしています。

まとめ

この記事では、Facebook広告のランディングページビューについて解説してきました。

クリック数との差が大きい場合にはランディングページに何らかの問題があると考えられますので、マーケティング担当者はサイト設計担当者などと共有し、改善に向けた取り組みを進めることが求められます。

また、ランディングページビューの計測やコンバージョンの計測には、「ピクセル」と呼ばれるコードをランディングページ側で実装することが必ず必要になります。
実装しなければ計測自体ができませんので、最初に正しく実装するようにしましょう。

広告効果を高めるためにはさまざまな指標を俯瞰的に分析する必要があり、ランディングページビューと合わせてほかの指標も定期的にチェックすることも忘れないようにしましょう。


 

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