ウェブサイトや動画広告を見ていて、「購入はこちら」「1分で簡単申し込み」などの行動を促すボタンやテキストを見たことがあると思います。
それは、CTA(Call To Action)と呼ばれており、自社のウェブサイトへ来訪したり動画広告を再生したりしたユーザーを、そのまま帰らせず能動的な行動を起こしてもらうことで、コンバージョンにつなげていくための施策です。
ここでは、CTAとはどのようなものか、CTAの効果を高めるためにはどのような点を改善すべきかをご紹介します。
目次
CTAとは?
広告効果を測定するときに、ウェブサイトを来訪したユーザーが購入や登録といったサイト設立の最終目的に近い行動をどれだけとったかを示す「CVR(Conversion Rate/コンバージョン率)」がよく意識されます。
CTAは、このCVRを高めるために実施される施策です。ウェブサイトを来訪したユーザーに購入や登録、目的達成につながる行動を喚起することで、コンバージョン達成につなげることを狙いとしています。
CTAで促される行動
CTAとしてユーザーに向けてよく喚起されるのは次のような行動です。
- ・商品の購入
- ・会員、メールマガジン、定期購読への登録
- ・SNSのフォロー
- ・資料請求
- ・割引クーポンのダウンロード
- ・コメント記入
- ・査定フォーム
こうした行動を喚起し、コンバージョンに誘導するのがCTAの目的です。
CTAの配置
CTAはどのような行動を促すかも大事ですが、どこに配置するかも重要なポイントとなります。一般的にCTAが配置されるのは次のような位置です。
- ・ヘッダーやフッター
- ・サイドバー
- ・コンテンツの直後
- ・ファーストビュー
- ・ランディングページ
- ・コンテンツ間
- ・ポップアップウインドウ
ボタンは、コンテンツの配置から想定される目線の動きに沿った位置に目立つように配置するのがよいとされています。また、ボタンには緊急性を漂わせ、行動を起こす必要性を強く喚起するような文言やデザインが求められます。
SIGN UPではなくLEARN MORE
CTAでは、行動を促す強いコピーやデザインが求められる一方で、ボタンを押す心理的な障害を取り除く工夫も必要です。
2008年にアメリカ大統領選に挑んだバラク・オバマ元大統領はインターネット戦略に長けており、なかでもネット上に設けた献金サイトの運用における施策が賞賛を浴びました。一例として挙げられるのがサイトのボタンです。
オバマ元大統領とそのブレーンは、登録を促す「SIGN UP」ボタンの文言を、もっと知るという意味の「LEARN MORE」という柔らかい言葉に変え、ボタンの直上に配置した写真も、オバマ元大統領単独のものから家族とともに写っている暖かなものにして親しみやすさを押し出しました。その結果、献金サイトのコンバージョンの達成率を一気に高めました。
ユーザーに行動を促しながらも、同時に不安を解消するような配慮がCTA施策においては必要なのです。
参照:How Obama Raised $60 Million by Running a Simple Experiment|OptimizelyBlog
CTA改善に関するポイント
次に、CTAを改善するにあたって着目すべきポイントをご紹介します。
CTAボタンの数は少なくする
異なるCTAボタンを複数設置してしまうと、人は決断を回避してしまうことが多く、アクションを取りやめてしまうことが多いとされます。CTAにおいては、配置するボタンの種類はできるだけ少なくするといいでしょう。「1ページに一つ」を目安にし、どんなに多くても3つくらいが適切と考えます。
もし複数のCTAボタンを設置したい場合は、全てを同じデザインにするのではなく、優先順位をつけユーザーに最も訴求したいCTAを考えることが大切です。
参照:TED 「シーナ・アイエンガー:選択をしやすくするには」
行動を促す文言にする
CTAのボタンに記す文言は、より行動をイメージできるように、動詞にするといいといわれています。ダウンロードを実行するボタンがあったとして、機能を伝えるには「ダウンロード」で事足りますが、より多くの人にクリックをしてもらうには、「ダウンロードする」と動詞の形にするといいでしょう。商品紹介ページなどに設置されている「商品購入はこちら」なども「商品を探してみる」といった行動を喚起する言葉にすると効果的です。
また、緊急性を促す文言も効果的といわれています。実際に音楽関連の契約書を提供しているMusicLawContracts.comでは、契約書のダウンロードを促す文言で「今すぐ」という言葉を追加したところ、コンバージョンが147%増加したという調査結果が出ています。
行動や緊急性を促す文言や、「ボタンをクリックするとなにが起きるのか」が明確になっていると、ユーザーの心理的障害が一つなくなります。こうした細かい配慮がCTAの成功を引き寄せます。
参照:How Creating a Sense of Urgency Helped Me Increase Sales By 332%
CTA直上のコンテンツのクオリティを高める
CTAはテキストコンテンツの直下に置かれることが多くあります。テキストを用いた訴求を受けて行動を促すという流れをイメージした構成だと思われます。
しかし、CTAボタンの直上に置かれたテキストコンテンツがユーザーの関心に沿ったものになっていないと、読了される前に離脱を招きCTAが見逃されるというケースが発生します。テキストコンテンツがユーザーを惹きつけるものとなっているかは、常に気にかけたいところです。ユーザーをCTAボタンに導く導線の役割を、確実に果たせるコンテンツを配置するべきです。
まとめ
サイトを訪れてもらうことは大事なことですが、そこで購買や登録といった「行動」を起こしてもらうことは、それ以上に大事なことです。その行動を喚起するCTAは、サイトが目的を果たすための鍵を握る施策といえます。アクセス解析などを通じて、CTAが想定通りに機能しているかを検証し、配置や文言、デザインなどは必要に応じて改善を図っていくべきでしょう。
今回ご紹介したユーザーの行動を促すCTAボタンに関する考え方は、動画広告におけるリンクボタンなどをどう配置するかという話と重なる部分があります。
動画をどのように構成し、スムーズにボタンをタップしてもらう流れをつくれるかは、動画広告のパフォーマンスに影響する要素です。ユーザーを惹きつけ行動を喚起するコンテンツは、適切な分析と繊細な工夫の積み重ねによって生み出されます。
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