動画制作必見!トランジションの種類と効果的な使い方

ここ数年でYouTubeをはじめとするSNS広告の動画人気が牽引したこともあり、動画広告市場は拡大の一途をたどっています。
商品のプロモーションやイベント・キャンペーンの告知、ブランディングの向上など、いまやBtoC、BtoBを問わずさまざまな企業が動画の活用に乗り出しています。それに伴い、クオリティが高い動画制作の需要は高まる一方です。

そうした動画制作に使用される映像編集の技法の一つとしてよく使われるのが「トランジション」と呼ばれる動画のカットとカットの間をつなぐための切り替え効果です。
この記事では、このトランジションについて、種類ごとに詳しく紹介していきます。

トランジションとは?

1本の動画は、編集によってつなげられた複数のカットで構成されています。
そのカットとカットの間を繋ぐために挟まれる効果(エフェクト)が、トランジションです。
英語では「遷移」「移行」といった意味がありますが、前のカットから後ろのカットへと映像が遷移する際のつなぎ目をスムーズに、あるいは印象的に見せてくれる効果があります。
もちろん、あえてトランジションを差し込まずにカットとカットをつなぐ場合もあります。

トランジションには多種多様なエフェクトがあり、それぞれに特徴や効果が異なります。
各トランジションは映像編集ツールで簡単に差し込むことが可能ですが、センスよく活用するためには、そうした特徴の違いを把握することが重要です。

各種トランジションの特徴とは?

各種トランジションの特徴とは?

トランジションは便利な一方で、下手に差し込むと動画の雰囲気を台無しにしかねないリスクも秘めています。
ですが、高品質の動画に仕上げるためには不可欠なので、一つひとつの特徴を押さえて上手に活用しましょう。

以下に、一般的な編集ツールの中に搭載されているトランジションの中から、基本的な7種類をご紹介します。

ディゾルブ

「ディゾルブ」は、前のカットがフェードアウトするのに合わせて、後のカットがフェードインして重なるかたちで切り替わります。前後のシーンが溶け合うように見えることから、「dissolve(溶ける)」という名前が付いたのでしょう。
トランジションの中でもよく使用される基本的な効果の一つです。

ホワイトアウト/ブラックアウト

画面が徐々に白さを増して前のカットが消えて、次のカットへと切り替わるのが「ホワイトアウト」です。
同様の効果としては「ブラックアウト」があり、こちらは画面が徐々に暗転して、次のカットへと切り替わります。
どちらも、一つのエピソードから全く新しいエピソードへの移行など、シーンの切り替えに明確な区切りやメリハリを持たせたい場合に使用されます。

ワイプ

「Wipe(ワイプ)」には英語で「拭き取る」という意味がありますが、ちょうど画面がさっと拭き取られるように、前のカットから次のカットへと切り替わります。
真っ直ぐな1本の線がさっと画面を横切るような、すっきりとした印象を与えます。

スライド・押し出し

前のカットの上に、後ろのカットがスライドして重なる形で映像が切り替わるのが、「スライド」です。
また、前のカットを後ろのカットが押し出す形でスライドして切り替わるのが、「押し出し」です。

回転

名前の通り、ぐるっと回転しながら次のシーンに切り替わるトランジションです。ダイナミックな動きで、短時間の動画などに適用すると勢いのある印象になります。SNS広告などに使われることも多いです。

ズーム

「ズーム」はエフェクトの一種で、前のカットでカメラがズームアップして、それからズームアウトしながら次のカットに切り替わるトランジションです。 映像に動きや躍動感をもたせることができます。

編集ツールによって使えるトランジションは大きく異なる

以上はよく使われる8種類ですが、この他にも各動画編集ツールによりさまざまな種類のトランジションが装備されています。
動画制作に慣れておらず、どのトランジションが適切なのか判断するのが難しい場合は、多数のテンプレートが用意されている編集ツールを選ぶと良いでしょう。特に法人で動画制作を行う場合は、担当者のスキルに依存せず、誰でも簡単に動画を量産できるような再現性の高いツールを使うことを推奨します。


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まとめ

本記事でご紹介した7種類を含め、印象的なシーンの切り替えや、テンポよいストーリー進行など、映像制作には効果的なトランジションの活用が不可欠です。差し込むトランジションによって、視聴者に与える印象がそれぞれ異なります。

それだけに、場違いなトランジションの差し込みによって、せっかく制作した動画のイメージを損なうことは避けたいところです。
周りにフィードバックをもらったり、テンプレートを活用したりして、質の高い動画作りを目指してみましょう。


 

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